アニメ『逃げ上手の若君 第二期』第十七回(第17話)「負けざる者たち」
海外では「みんな戦略や戦術を使ってるのに、望月重信だけノリで戦ってる」や「今回は負けたけど、戦争はまだ終わってない」など、今回も様々な意見がありました!
さっそくRedditを中心とした海外の反応を見て行きましょう。
後半では海外の反応から哲学的考察をしていきます。
ぜひ最後までお付き合いください!
アニメ『逃げ上手の若君 第二期』第17話 海外の反応と哲学的考察|あの公家の姿はこの先を象徴する美しい絵だった
海外の反応まとめ【ネタバレあり】
衝撃・驚きの反応
“Welp, its that ant guy back with a vengeance. And now that he’s directly working under Sadamune, he’s even more focused and dangerous, singlehandedly winning the battle. Its thanks to Ayako and her dad rushing over that the forces maintain an orderly retreat so that they could fight another day.”
うわ、あの蟻の男、瘴奸が復讐に戻ってきたぞ。
しかも今は小笠原貞宗の直属で動いているから、以前よりさらに集中していて危険になってる。
ほとんど一人で戦いを勝たせてるじゃないか。
亜也子と父親の望月重信が駆けつけてくれたおかげで、味方は秩序を保ったまま撤退して、また次の日に戦えるんだな。
“Shokan’s entrance was pretty menacing with all of those ants crawling in. Perhaps that’s what all of the soldiers he fools on the battlefield are like for him.”
大量の蟻が這い回る中で登場する瘴奸、かなり不気味だった。
もしかすると、戦場で瘴奸に翻弄される兵士たちも、彼から見ればあんな蟻みたいなものなのかもしれない。
“That’s how you think the battle is going to play out? No way, that’s way too boring! There’s definitely got to be some kind of twist!”
「このまま戦いが進むと思ってるのか?
そんなわけない、そんなの退屈すぎる!
絶対に何かひっくり返す展開があるはずだ!」
“really dislike how after such a brutal and shocking opening episode with multiple deaths basically no one even semi-important ever does (and it often comes back to bite the heroes in the ass like that ant fella) yes, it’s a zany comedy and the stakes arent that high but then why gives us such a dark and cruel ep1? no stakes, no tension. Even the Ashikaga dark demonic side was fairly hilarious in this season”
あれだけ残酷で衝撃的な第1話で何人も死んだのに、それ以降は少しでも重要な人物になるとほとんど死なないのがかなり気になる。
しかも瘴奸みたいに、生かしておいたことが後になって主人公たちを苦しめることも多い。
確かにぶっ飛んだコメディでもあるし、そこまで緊迫感の高い作品じゃないのかもしれない。
でも、それならどうして第1話をあんなに暗く残酷にしたんだ?
危機感がないし、緊張感もない。
今シーズンは足利側の暗く禍々しい部分でさえ、かなり笑える感じになっていた。
“I almost didn’t recognize Yorishige with his hair down.”
髪を下ろした諏訪頼重、一瞬誰だか分からなかった。
“Damn, Mochizuki. I see where Ayako gets her strength from…”
すげえな、望月重信。
亜也子のあの怪力がどこから来たのか、よく分かったよ……。
“There’s a Kiyohara “sore demo” too.”
清原信濃守の「それでも」も来たな。
“Tokiyuki “sore demo”!”
北条時行の「それでも」!
笑い・ユーモア系
“Everyone using strategies and tactics but Mochizuki is just out there fighting based on vibes.”
みんな戦略や戦術を使って戦ってるのに、望月重信だけ完全にノリと勘で戦ってる。
“Tactics this, strategy that. IT’S ALL ABOUT HYPE MOMENTS AND AURA!”
戦術がどうした、戦略がどうした。
大事なのは最高に盛り上がる瞬間とオーラなんだよ!
“Fuck it, WE BALL!”
「もう知るか! とにかく行くぞ!」
“His design never fails to make me laugh”
あいつのデザイン、何度見ても笑ってしまう。
“Fubuki sneaking off with the food lol”
吹雪、こっそり食べ物を持っていってるじゃん(笑)。
“LMAO at Yorishige’s traditional man cave and Fubuki swiping some snacks.”
諏訪頼重の昔ながらの男の隠れ家みたいな部屋で笑った。
しかも吹雪はしれっとお菓子を持っていってるし。
“More than anything I feel bad for the horse Unless said horse is just us jacked as Mochizuki”
何より馬がかわいそうだよ。
まあ、その馬も望月重信と同じくらいムキムキなら話は別だけど。
“Man I would love Genba to spoon feed me shit as well /j”
俺も風間玄蕃にスプーンで食べさせてもらいたいわ(笑)。
深い考察系
“That noble, standing in front of the ruins of his mikoshi is a great image for the things to come in the next century as nobles lose power and warrors become even more the de facto rulers as they have been during the Kamakura shogunate .”
壊れた神輿の前に立つあの公家の姿は、この先の時代を象徴するような素晴らしい絵だと思う。
公家たちが力を失っていき、鎌倉幕府の時代からそうだったように、武士たちがさらに事実上の支配者になっていくんだ。
“Iirc in feudal Japan even though of course there were left handed people, martial arts schools enforced right handed fighting anyway. So yeah that was gonna be a big weak point in a battle of attrition.”
確か封建時代の日本にも当然左利きの人はいたけど、武術では右手で戦うよう徹底されていたはず。
だから消耗戦になれば、あそこが大きな弱点になるのは確かだな。
“I would have just lit the mikoshi on fire with fire arrows myself, but I suppose targeting the left side is smarter and probably less offensive to the gods.”
俺なら火矢で神輿に火をつけてたと思う。
でも左側を狙う方が賢いし、たぶん神様にもそこまで失礼じゃないな。
“Aha, striking the side where the pallbearers would have to fight with their non-dominant hand. That was a smart plan.”
なるほど、担ぎ手たちが利き手じゃない方で戦わなきゃいけない側を攻撃したのか。
これは賢い作戦だった。
“The real threats in this episode are Shokan and Sadamune. Though Tokiyuki and Shinomiya’s men were able to retreat thankfully. Better to retreat and fight another day than fight a battle you are doomed to lose.”
今回、本当に脅威なのは瘴奸と小笠原貞宗だな。
それでも北条時行と四宮左衛門太郎の兵たちは、ありがたいことに撤退することができた。
負けると分かっている戦いを続けるより、撤退してまた別の日に戦う方がいい。
“I thought the shooting from the “tank” seemed a bit too stable at first if the guys holding it up are constantly moving and fighting, glad it actually got addressed with the strategy from the kids.”
担いでいる奴らがずっと動きながら戦っているのに、あの「戦車」からの射撃が安定しすぎてるように最初は思った。
ちゃんと子供たちの作戦でそこが弱点として扱われてよかったよ。
“I am really liking the war tactics. The Mikoshi was a crazy thing, that ended up being effective as a distraction. Good instincts from North general made them able to retreat but the MVP was Shokan.”
戦の戦術描写が本当に気に入ってる。
戦闘神輿はとんでもない代物だったけど、結果的には陽動として効果的だった。
北軍大将の優れた勘のおかげで撤退できたけど、今回のMVPは瘴奸だな。
“Yeah, it’s definitely a bizarre idea…”
ああ、間違いなくぶっ飛んだ発想だ……。
感動・共感系
“It’s crazy to me that this show isn’t more popular in the west, this is the anime i look forward to most every week.”
この作品が海外でもっと人気じゃないのが信じられない。
俺にとっては毎週一番楽しみにしているアニメだよ。
“Mochizuki just swinging around a damn tree like it was nothing lol. Freakin beast, man. They might have lost the battle but the war ain’t over just yet.”
望月重信、木を何でもないものみたいに振り回してるじゃん(笑)。
マジで化け物だよ。
今回の戦いには負けたかもしれないけど、戦争はまだ終わってないぞ。
“I guess Ayako’s tree wrangling is inherited. Shokan is back in all his creepy ant self. I don’t remember him being here, but it feels so obvious that he would be. I’m definitely muddling up the chapters in my head.”
亜也子が木を振り回すのは遺伝だったんだな。
そして瘴奸が、相変わらず不気味な蟻男の姿で戻ってきた。
ここで登場した記憶がなかったけど、考えてみればここにいるのが当然って感じもする。
俺の頭の中で原作の話がごちゃ混ぜになってるな。
“I’ll say it, Yorishige with his hair down is super fine.”
言わせてもらうけど、髪を下ろした諏訪頼重、めちゃくちゃ格好いい。
“They lost this time but they did pretty well against a lot of enemies. Time to go back to the drawing board and come up with some different plans for next time they have to battle.”
今回は負けたけど、あれだけ多くの敵を相手にかなりよくやったよ。
一度作戦を練り直して、次に戦うときのために別の策を考える時間だな。
“Yorishige doing his best Sadamune impression at the very end courtesy of Tokiyuki.”
最後に北条時行のおかげで、諏訪頼重が全力の小笠原貞宗モノマネをしてる。
“Funny how both ally and foe were caught up in Mochizuki’s tree swing.”
望月重信が木を振り回したせいで、敵も味方もまとめて巻き込まれてるのが笑える。
“Mochizuki to the rescue 🌲”
望月重信が助けに来たぞ🌲
“Today’s ending illustration is from Genba’s VA, Aoi Yūki!”
今日のエンディングイラストは、風間玄蕃役の悠木碧さんだ!
“The season is fairly stacked. Even GiTS didn’t make the top 10 list this week and its hard to argue that the shows there don’t have a spot, even though some aren’t for my personal preferences.”
今シーズンはかなり作品が充実してる。
『攻殻機動隊』ですら今週のトップ10に入らなかったし、個人的な好みとは違う作品もあるけど、ランクインしている作品にその資格がないとは言いにくい。
“If you are talking about the top 10 list from animecorner, that list really doesn’t mean anything, the only thing it tracks is people who create accounts, log in every week, then vote. I know a ton of people who watch anime and no one I know does that, the date is insanely skewed”
Anime Cornerのトップ10のことなら、あのランキングにはそこまで意味はないと思う。
アカウントを作って毎週ログインして投票する人だけを集計してるからね。
アニメを見る人をたくさん知ってるけど、俺の知り合いでそんなことをしてる人はいない。
データがかなり偏ってるよ。
“In comparison to S1, the discussion threads are dead lol”
第1期と比べると、掲示板のスレッドが死んでるな(笑)。
“Well, so far, compared to season 1, this season isn’t very engaging…”
まあ、今のところ第1期と比べると、今シーズンはそこまで引き込まれないかな……。
引用元:
Reddit
海外の反応、いかがでしたか?
今回特に注目されていたのは、清原信濃守が生み出した戦闘神輿と、それを攻略するための戦術、そして圧倒的な存在感で戦況を変えた瘴奸でした。
一方で、望月重信が木を振り回して敵味方を巻き込みながら突撃する豪快さには、海外からも笑いと称賛の声が集まっています。
さらに「負ける戦いから撤退し、次の戦いに備える」という判断や、武士の常識から外れた戦闘神輿が実際に機能したことについても、興味深い意見が見られました。
ここには「敗北とは何か」「常識から外れた発想はなぜ強いのか」「身体に染みついた習慣はいかに弱点にもなるのか」というテーマが隠れています。
少し深掘りしてみましょう。

哲学から見るアニメ『逃げ上手の若君 第二期』
「敗北しても終わらない」ジョルジュ・カンギレムの適応と生命
“The real threats in this episode are Shokan and Sadamune. Though Tokiyuki and Shinomiya’s men were able to retreat thankfully. Better to retreat and fight another day than fight a battle you are doomed to lose.”
今回、本当に脅威なのは瘴奸と小笠原貞宗だな。
それでも北条時行と四宮左衛門太郎の兵たちは、ありがたいことに撤退することができた。
負けると分かっている戦いを続けるより、撤退してまた別の日に戦う方がいい。
このコメントが評価しているのは、「勝つこと」ではなく敗北した状況から生き延び、次の可能性を残すことです。
ここから連想できる思想家の一人が、フランスの哲学者・科学史家ジョルジュ・カンギレムです。
カンギレムは生命を、ただ一定の環境に受動的に適応する存在としてだけ捉えませんでした。
生命には環境との関係の中で新たな規範を作り出し、状況の変化に応じて生き方そのものを組み替える力があると考えます。
今回の戦場で重要なのも、最初に決めた戦い方を最後まで守り抜くことではありません。
戦況が変化し、勝利が困難になったなら、「戦い続けることが正しい」という規範そのものを捨て、撤退という別の選択へ移る必要があります。
戦場から逃げれば、その一戦では敗者に見えるかもしれません。
しかし生き残った兵は再び集まり、作戦を練り直し、別の条件で戦うことができます。
つまり「負けざる者」とは、すべての戦いに勝利する者ではなく、敗北によって自分の可能性そのものを終わらせない者とも考えられるのです。
「逃げる」ことを物語の中心に置く『逃げ上手の若君』だからこそ、この撤退には単なる敗走以上の意味が生まれています。
参考哲学者
・ジョルジュ・カンギレム「生命を固定された正常さに従うだけの存在ではなく、環境の変化に応じて新たな規範を生み出す存在として捉えた」
「常識を知らない者が常識を破る」ポール・ファイヤアーベントの方法論的多元主義
“I am really liking the war tactics. The Mikoshi was a crazy thing, that ended up being effective as a distraction. Good instincts from North general made them able to retreat but the MVP was Shokan.”
戦の戦術描写が本当に気に入ってる。
戦闘神輿はとんでもない代物だったけど、結果的には陽動として効果的だった。
北軍大将の優れた勘のおかげで撤退できたけど、今回のMVPは瘴奸だな。
今回の戦闘神輿が面白いのは、清原信濃守が「武士の戦の常識」に精通しているから生み出せた兵器ではなく、むしろその常識から外れているからこそ生み出せた奇策だという点です。
この構図から連想できるのが、科学哲学者ポール・ファイヤアーベントです。
ファイヤアーベントは、科学の発展を唯一絶対の方法論によって説明する考え方を批判しました。
歴史上の大きな発見や変革では、既存の方法から逸脱することが重要な役割を果たしてきたと論じています。
戦場にも同じような逆説があります。
長く戦ってきた武士ほど、「戦とはこうするものだ」「この兵器はこう使うものだ」という経験を持っています。
その経験は通常なら大きな強みですが、同時に発想できる範囲を狭める枠にもなり得ます。
一方、清原信濃守の戦闘神輿は、後方から指揮するための輿に装甲を施し、その内側から攻撃するという異質な発想でした。
武士の常識から見れば奇妙でも、実際の戦場で相手を混乱させれば「役に立つ奇策」になります。
だからこそ今回の戦闘神輿は、「常識を知らないこと」が必ずしも弱さではなく、ときとして既存の専門家には見えない可能性を発見する力になることを示しているのです。
参考哲学者
・ポール・ファイヤアーベント「唯一絶対の方法論に従うことを批判し、既存の規則からの逸脱や複数の方法が知識の発展を促すことを論じた」
「身体に染みついた常識が弱点になる」マルセル・モースの身体技法
“Aha, striking the side where the pallbearers would have to fight with their non-dominant hand. That was a smart plan.”
なるほど、担ぎ手たちが利き手じゃない方で戦わなきゃいけない側を攻撃したのか。
これは賢い作戦だった。
この戦術で狙われているのは、単純な武器の性能差ではありません。
人間の身体に染みついた「いつもの動き」そのものです。
ここで参考になるのが、フランスの社会学者・文化人類学者マルセル・モースが論じた「身体技法」という考え方です。
モースは、歩き方、泳ぎ方、眠り方など、一見すると自然に見える身体の使い方にも、社会や文化によって身につけられた型が存在すると考えました。
つまり身体の動作は、すべてが生まれつき決まっているわけではなく、訓練や習慣によって形作られていくのです。
戦闘でも同じことが言えます。
武器を構える手、踏み込む方向、敵の攻撃に反応するときの動きは、長年の訓練によって身体に刻み込まれていきます。
それは考えるより先に身体が動くほど強力な武器になります。
しかし今回、その習慣が逆に狙われました。
戦闘神輿の担ぎ手が普段とは違う側で対応しなければならなくなれば、身につけてきた身体の型を十分に発揮できなくなります。
つまり敵は戦闘神輿の装甲そのものを破壊するのではなく、それを動かしている人間の「習慣」を攻撃したわけです。
強さを生み出してきた習慣が、条件を少し変えられただけで弱点へ反転する。
この戦術は、人間の身体と文化の関係を考えるうえでも非常に興味深い場面と言えるでしょう。
参考哲学者・思想家
・マルセル・モース「身体の使い方にも社会や文化によって習得された技法があり、日常的な動作さえ学習された習慣として捉えられると論じた」
まとめと感想
『逃げ上手の若君 第二期』第十七回(第17話)「負けざる者たち」は、戦場における「強さ」の意味が次々とひっくり返っていく回でした。
清原信濃守が持ち込んだ戦闘神輿は、一見すると奇妙極まりない兵器でありながら、武士の常識から外れているからこそ戦場で効果を発揮します。
それに対して、戦闘神輿を支える人間の身体的な弱点を見抜き、攻略法を導き出す側もまた見事でした。
さらに戦況そのものを大きく変えた瘴奸の存在感についても、海外から「今回のMVP」とする声が上がっています。
一方で、望月重信が木を振り回して突撃する場面は、複雑な軍略が飛び交う今回だからこそ強烈でした。
海外コメントの「みんな戦略や戦術を使ってるのに、望月重信だけノリで戦ってる」という表現は、まさに彼の戦い方を象徴しているように思えます。
そして最終的に重要になるのが、勝てない状況で戦い続けるのではなく、生き残るために撤退するという判断です。
一度の敗北で終わらず、逃げて次の機会を残す。
第十七回の「負けざる者たち」という言葉には、単純に「戦いに負けない者」とは違った意味も感じられる回でした。
引き続きこのブログでは第18話も海外の反応をお届けしますのでお楽しみに!
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