アニメ『杖と剣のウィストリア 第2期』第14話「地獄の開宴」。
今回は、海外視聴者のあいだでも衝撃が走った回となりました。
容赦のない展開、
次々と崩れていく戦況、
そしてウィルに突きつけられるあまりにも過酷な現実。
「ここまで残酷になるとは思わなかった」
「今週は完全に地獄だった」
そんな声がRedditを中心に数多く上がっています。
さっそく、海外の反応をまとめてご紹介します。
そして後半では、
今回とくに哲学的に読み解けるコメントを中心に、
物語の深い部分を掘り下げていきます。
ぜひ最後までご覧ください。
アニメ『杖と剣のウィストリア 第2期』第14話 海外の反応|地獄のような惨劇に騒然「今週は完全に虐殺だった」
海外の反応まとめ【ネタバレあり】
衝撃・驚きの反応
“The way Rosty disintegrated though…. 👀👀”
でも、ロスティが崩れ落ちていくあの描写はヤバかった……。👀👀
“ROSTI!!!!!! Noooooooo😭😭”
ロスティ!!!!!! やめてくれえええ😭😭
“I did not expect that guy near the start of the episode literally getting sliced in half”
序盤に出てきたあの男が、 文字どおり真っ二つにされるとは思わなかった。
“Damn… the good guys got thoroughly trounced this week. That was a massacre.”
くそっ……今週は味方側が徹底的に叩きのめされたな。 あれはもう虐殺だった。
“Did (F)rosti really just die by shattering into ice shards?”
(フ)ロスティって、 本当に氷の破片になって砕け散って死んだのか?
“what surprised me was little Collette i didnt expect it this season based of the Manga”
驚いたのは幼いコレットのところだ。 原作の進み方からして、 今シーズンでそこまで行くとは思っていなかった。
“Brutal fucking episode, Rosty’s death and how gory some of the kills are, really kicking Will in the balls while his down.”
とんでもなく残酷な回だった。 ロスティの死もそうだし、 いくつかの殺し方もかなり生々しい。 ただでさえ落ち込んでいるウィルを、 さらに徹底的に痛めつけてくる感じだ。
“Wait I don’t understand something here… if the swords nullify (or absorb) magic how are the monsters able to go through the gates with them?”
待って、 ここちょっと分からないんだけど……。 もしあの剣が魔法を無効化する、 あるいは吸収するなら、 モンスターたちはどうやってそれを持ったまま門を通れたんだ?
笑い・ユーモア系
“Yeah, if not for Will the dwarves should have responded with “todays a holiday, ask tommorrow, we’re gonna get drunk now and watch the spectacle :)””
ああ、 もしウィルがいなかったら、 ドワーフたちは「今日は休みだ。 用があるなら明日にしてくれ。 こっちは今から酒でも飲みながら見物するからな :)」って返しててもおかしくなかった。
“RIP Will’s “gay” roommate. (Although “I will aways be with you” as you’re getting killed in front of him is…kind of the worst thing to say even if Will isn’t aware that the intent might be carried by someone else connected to Rosty…)”
安らかに眠れ、 ウィルの「ゲイ」なルームメイト。 (とはいえ、 目の前で殺されながら「いつも君のそばにいるよ」って言うのは……ロスティに繋がる別の誰かの意志がそこにあるとウィルが気づいていないにしても、 ある意味では最悪のセリフだよな……)
“I love how this dude makes this one appearance to try to make the main cast think the adults have this in the bag and look cool as possible and then gets unceremoniously offed.”
この男、 「大人がいれば安心だ」とメインキャラたちに思わせるために、 いかにも頼れそうな感じで一度だけ登場して、 そのあと何の花も持たせてもらえず退場するのが最高すぎる。
“Elfaria will have a lot to explain and apologize to Will over Frosty the Snowman. “Sorry the Ice Homunculi I made to peep on you in the bath ended up giving you a massive trauma!””
エルファリアは、 雪だるまフロスティの件についてウィルにかなり説明して謝らなきゃいけないな。 「お風呂をのぞくために作った氷のホムンクルスが、 結果的に君にとんでもないトラウマを与えることになってごめんね!」って。
“Mage: Magic is everything, swords are useless, wands are superior! Will: Well, well, well.”
魔法使い「魔法こそすべて、 剣なんて無価値、 杖こそが上だ!」 ウィル「ほう、 そうですか。」
“Two episodes from now they will probably be back to “LOL THIS GUY IS SUCH A FAILURE EVEN THO HE IS 50X AS STRONG AS US COMBINED””
あと2話もしたら、 あいつらまた「こいつマジで落ちこぼれじゃんw」とか言い出すんだろうな。 自分たち全員を合わせたより50倍は強いのに。
“Duuuh, that IS the magical part (Akashic Records of Bastard Magic Instructor EP2 spoilers)”
いやいや、 そこがまさに魔法ってことなんだよ。 (『ロクでなし魔術講師と禁忌教典』第2話ネタバレ)
“They really like to focus on Lihanna’s thighs”
制作陣、 本当にリアーナの太ももを映すのが好きだな。
深い考察系
“It indicates that racism doesn’t change overnight. Which, tbh, is sadly realistic.”
これは、 差別というものは一晩で消えるわけじゃないことを示しているんだと思う。 正直、 悲しいくらい現実的だ。
“On another note, enemies that are seemingly immune to magic were definitely required at some point in the story to help Will ascend the tower and sway people’s opinions.”
別の観点で言えば、 魔法が効かないように見える敵は、 ウィルが塔を登り、 人々の見方を変えていくために、 物語のどこかで絶対に必要だった存在だよね。
“Rosti shattering like that, and saying “Will, I’ll always be by your side” is giving me Elfie vibes…”
ロスティがああやって砕け散って、 しかも「ウィル、 僕はいつも君のそばにいるよ」なんて言うの、 すごくエルフィーっぽさを感じる……。
“Same. Love it when these powerful and talented characters are actually powerful and talented, instead of leaving everything to our protagonist. They saw through their plan, mostly, and instantly adjusted their strategy accordingly.”
分かる。 こういう有能で才能あるキャラたちが、 主人公に全部任せきりになるんじゃなくて、 ちゃんと実力者として機能しているのが好きなんだよね。 敵の作戦もほぼ見抜いていたし、 それに応じて即座に戦略を修正していた。
“Wild play, basically took out all of the big players out of the picture by diversion. Magia Vanders with the Terminalia and Finn by baiting him into the dungeon”
大胆な作戦だよ。 陽動によって、 主要戦力をほぼ全員戦場の外に追いやったわけだから。 マギア・ヴェンデはテルミナリアで拘束し、 フィンはダンジョンへおびき寄せた。
“Assuming the common theory about him being an ice clone is true (which seems incredibly likely at this point) I suppose a realistic bloody death isn’t something Elfaria probably planned for since why would you.”
彼が氷のクローンだという定番の考察が正しいとするなら (現時点ではかなり可能性が高そうだけど)、 あんな生々しく血なまぐさい最期までは、 さすがにエルファリアも想定していなかっただろうな。 そんなものを最初から仕込む理由がないし。
“Essentially its the perfect setup for Will, the only one who can fight effectively here is him. Way to prove why he is needed to everyone.”
要するにこれは、 ウィルのために完璧に整えられた状況なんだよね。 この場でまともに戦えるのは彼しかいない。 彼がなぜ必要な存在なのかを、 皆に証明するにはうってつけだ。
“The bad guys aren’t just trying to kill the Magia Vander, they wanted to give Will the perfect opportunity to flex and show off for everybody.”
悪党たちの狙いは、 ただマギア・ヴェンデを殺すことだけじゃない。 ウィルに、 皆の前で力を見せつける最高の舞台を与えることでもあったんだ。
感動・共感系
“It irks me how the other mages are still being racist to the Dwarves and still calling Will derogatory names even in this moment of crisis. Guess thats one thing this setting is consistent about.”
こんな危機の最中ですら、 他の魔法使いたちがまだドワーフを差別して、 ウィルを蔑称で呼んでいるのが本当に腹立たしい。 この作品世界は、 そこだけは妙に一貫してるってことなんだろうな。
“Kinda disappointed that we didn’t get to see the dwarves in action for a bit before they were all taken out. It would have been nice to see them earn a little bit more respect.”
ドワーフたちが全滅する前に、 もう少しだけ戦う姿を見せてほしかったのはちょっと残念だった。 彼らがもう少し敬意を勝ち取る場面を見たかったよ。
“But yeah, seeing Rosti sliced had to be tough on Will.”
でもまあ、 ロスティが斬られるのを目の前で見るのは、 ウィルにとって相当きつかったはずだよ。
“Love the coordination and quick thinking btw the gang to take out those monster with the mage killer weapon from sion to lihanna.”
シオンからリアーナまで、 魔導士殺しの武器を持ったあの怪物を倒すために見せた連携と判断の速さが本当に良かった。
“There is no way I would’ve helped the mages against those things. I am to vindictive! And to make matters worse their attitude towards Will will NOT/NEVER change no matter what he does. Will is too good for them, I personally would play my violin as their city burned to the ground.”
もし自分だったら、 あんな連中を相手に魔法使いたちを助けたりなんか絶対しない。 自分は執念深いからね!
しかももっとひどいのは、 ウィルが何をしたって、 あいつらの態度は絶対に変わらないだろうってことだ。 ウィルはあんな連中にはもったいなさすぎる。 自分なら、 街が燃え落ちていくのを見ながらバイオリンでも弾いてるよ。
“One of the things I like about Will as a main character is his moments of doubt. He gets scared, he’s not sure he can even survive let alone win, he questions if he should help the same people who tormented him or the society that discriminates against his Dwarven friends.”
主人公としてのウィルの好きなところのひとつは、 ちゃんと迷う瞬間があるところだ。
彼は恐怖を感じるし、 勝てるかどうかどころか、 生き残れるかどうかさえ分からない。
自分を苦しめてきた人たちや、 ドワーフの友人たちを差別する社会を、 それでも助けるべきなのかと自問するんだ。
“Im so glad all these racist mages with superiority complex are getting massacred ngl”
優越感に浸った差別主義者の魔法使いたちが、 まとめてやられていくのを見て正直スカッとしてる。
“Good thing for the mages that the dwarves were perfectly willing to stand and fight regardless of their normal underclass status. Maybe in truth good thing for Will building bridges with them since helping him was their main battle cry.”
普段は下層階級として扱われているのに、 それでもドワーフたちが迷わず立ち上がって戦ってくれたのは、 魔法使いたちにとって本当に幸運だった。
でも本当の意味で幸運だったのは、 ウィルが彼らとのあいだに橋をかけていたことなのかもしれない。 彼らの一番の掛け声は、 ウィルを助けることだったんだから。
引用元: Reddit
海外の反応、いかがでしたか?
今回は単なるバトル回というだけではなく、
差別、
力の序列、
そして苦しみの中でなお何を選ぶのかというテーマに、
多くの視聴者が強く反応していたのが印象的でした。
実はこの中には、
哲学的にかなり読みごたえのあるコメントもいくつかあります。
ここからは、
それらを少し深掘りして見ていきます。
哲学から見るアニメ『杖と剣のウィストリア 第2期』
「助けるべきか迷う主人公」サルトルの実存主義とアンガジュマン
“One of the things I like about Will as a main character is his moments of doubt. He gets scared, he’s not sure he can even survive let alone win, he questions if he should help the same people who tormented him or the society that discriminates against his Dwarven friends.”
主人公としてのウィルの好きなところのひとつは、 ちゃんと迷う瞬間があるところだ。
彼は恐怖を感じるし、 勝てるかどうかどころか、 生き残れるかどうかさえ分からない。
自分を苦しめてきた人たちや、 ドワーフの友人たちを差別する社会を、 それでも助けるべきなのかと自問するんだ。
このコメントが鋭いのは、
ウィルの強さではなく、
その「迷い」に注目している点です。
ここで重なるのが、
フランスの哲学者ジャン=ポール・サルトルの
実存主義です。
サルトルは、
人間には最初から決められた本質はなく、
自らの選択によって自分自身を作っていくのだと考えました。
しかもその選択は、
ただ心の中で完結するものではありません。
社会の中でどう関わるかという
アンガジュマン(社会参加・関与)を伴います。
ウィルは単純な正義の主人公ではありません。
自分を見下し、
傷つけてきた者たちを前にして、
それでも手を差し伸べるべきか悩んでいる。
その姿は、
「善人だから助ける」のではなく、
葛藤のなかでなお自分の意志で選び取るという、
実存主義的な人間のあり方そのものです。
迷いがあるからこそ、
その選択には重みが生まれる。
今回のウィルは、
まさにその重みを背負って立っていました。
「差別されても助けるのか」ニーチェのルサンチマン
“There is no way I would’ve helped the mages against those things. I am to vindictive! And to make matters worse their attitude towards Will will NOT/NEVER change no matter what he does. Will is too good for them, I personally would play my violin as their city burned to the ground.”
もし自分だったら、 あんな連中を相手に魔法使いたちを助けたりなんか絶対しない。 自分は執念深いからね!
しかももっとひどいのは、 ウィルが何をしたって、 あいつらの態度は絶対に変わらないだろうってことだ。 ウィルはあんな連中にはもったいなさすぎる。 自分なら、 街が燃え落ちていくのを見ながらバイオリンでも弾いてるよ。
このコメントには、
かなり剥き出しの怒りが宿っています。
差別してきた側が危機に陥ったとき、
なぜこちらが助けなければならないのか。
その感情を哲学的に考えるうえで参考になるのが、
フリードリヒ・ニーチェの語った
ルサンチマンです。
ルサンチマンとは、
弱い立場に置かれた者が、
自分を抑圧してきた相手に対して抱く、
鬱積した怨恨や復讐心のことです。
このコメントの
「街が燃えるのを見ながらバイオリンを弾く」という言葉は、
まさにそうした感情の噴出として読めます。
もちろん、
この感情は決して美しいものとして出てくるわけではありません。
ですが、
視聴者がそこまで思ってしまうほど、
この世界の差別構造が根深く、
ウィルの置かれてきた立場が苛烈だったこともまた事実です。
物語は、
ただ主人公が報われる爽快感だけでなく、
視聴者の内側に潜む復讐願望まで引きずり出している。
その意味で、
今回のエピソードはかなり容赦がありません。
「危機でも消えない差別」ヘーゲルの主人と奴隷の弁証法
“It irks me how the other mages are still being racist to the Dwarves and still calling Will derogatory names even in this moment of crisis. Guess thats one thing this setting is consistent about.”
こんな危機の最中ですら、 他の魔法使いたちがまだドワーフを差別して、 ウィルを蔑称で呼んでいるのが本当に腹立たしい。 この作品世界は、 そこだけは妙に一貫してるってことなんだろうな。
このコメントは、
この世界の差別が単なるキャラの性格ではなく、
構造として根付いていることを見抜いています。
ここで思い出されるのが、
ヘーゲルの
「主人と奴隷の弁証法」です。
ヘーゲルによれば、
支配する側である「主人」は、
支配される側である「奴隷」を見下しながらも、
実はその労働や支えに依存しています。
『杖と剣のウィストリア』でも、
普段は優越意識に浸っている魔法使いたちが、
いざ魔法が効きにくい敵を前にすると、
剣や肉体で戦える者、
あるいはドワーフたちの力に頼らざるをえなくなります。
つまり、
見下していた相手こそが、
危機の場面では世界を支える側に回るのです。
それでもなお差別をやめられないというのは、
主人の側が本当には自立していないことの表れでもあります。
今回の話は、
単なる戦力逆転の爽快感ではなく、
支配する側の精神的な脆さまで描いている点が興味深いです。
まとめと感想
『杖と剣のウィストリア 第2期』第14話。
本当に容赦のない回でした。
戦況の絶望感だけでなく、
差別や偏見が危機のなかでも消えないこと、
そしてそんな世界の中でウィルが何を選ぶのかが、
今回の大きな見どころになっていたと思います。
海外の反応を見ても、
ショック、
怒り、
悲しみ、
そして興奮が入り混じっていて、
この回がかなり強く刺さっていることが伝わってきました。
サルトル、
ニーチェ、
ヘーゲル。
今回のエピソードは、
強さを見せるだけの回ではなく、
人がどんな社会の中で、
どんな感情を抱き、
それでもどう選ぶのかという問題まで浮かび上がらせていました。
ロスティの件も含めて、
ここから先どう転がっていくのか本当に気になりますね。
ウィルにとっても、
視聴者にとっても、
かなり重い回でした。
それでも続きが見たくなる引きの強さはさすがです。
次回もまた、
海外の反応を追っていきたいと思います。
杖と剣のウィストリア 関連グッズ
©大森藤ノ・青井 聖・講談社/「杖と剣のウィストリア」製作委員会



