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アニメ『天幕のジャードゥーガル』第1幕 海外の反応と哲学的考察|アニメでイランを舞台にしたムスリムの物語を見ることになるとは‼

ジャードゥーガル1話 2026年夏アニメ

アニメ『天幕のジャードゥーガル』第1幕「天にあるもの 地にあるもの」

海外では「アニメで、イランを舞台にしたムスリムのキャラクターたちの物語を見ることになるとは思わなかった」「絵本が動いているみたい」といった声がありました。
他にどんなコメントがあったのか、さっそくRedditを中心とした海外の反応を見て行きましょう。
後半では海外の反応から哲学的考察をしていきます。
ぜひ最後までお付き合いください!

ここからはアニメ『天幕のジャードゥーガル』第1幕のネタバレがあります

アニメ『天幕のジャードゥーガル』第1幕 海外の反応と哲学的考察|まるで絵本が命を得たみたいだ

海外の反応まとめ【ネタバレあり】

衝撃・驚きの反応

“I only caught a glimpse of the art style from the key arts and stuff but I wasn’t prepared for it to look even softer and fluffier in motion.”
キービジュアルとかでアートスタイルを少し見ただけだったけど、動いたらさらに柔らかくてふわふわした見た目になるなんて全然準備できてなかった。

“aw when i heard 1 hour premiere i though they meant a single 1 hour episode but 2 eps is fine too”
ああ、1時間プレミアって聞いたときは1時間のエピソードが1本あるのかと思ってた。
でも2話構成でも全然いい。

“Wasnt expecting a 2 ep release either but its still great, more stuff for us !!”
2話同時配信だとは思ってなかったけど、それでも最高だ。
こっちとしては見られるものが増えるわけだし!!

“Never thought I’d see an anime adaptation of a manga that’s set in Iran with Muslim characters, with beautiful animation by Science Saru. Especially the opening scene with the adhan. It feels surreal. Even the characters speaking Japanese.”
イランを舞台にして、ムスリムのキャラクターが出てくる漫画が、サイエンスSARUの美しいアニメーションでアニメ化される日が来るなんて思ってもみなかった。
特に※アザーンから始まる冒頭のシーン。
現実感がないくらい不思議な気分だった。
キャラクターたちが日本語を話していることさえも。

※アザーンとは、イスラム教における1日5回の礼拝(サラート)の時間を告げる呼び掛けのこと。

“I am seated from the start, the intro with the adhan complitely took me of guard that was soo beautiful with the very gorgeous artstyle i’m soo hooked i love this type of shows where you can clearly feel how unique it is”
開始直後から完全に見入ってしまった。
アザーンのイントロに完全に不意を突かれたし、すごく美しかった。
アートスタイルもめちゃくちゃ綺麗で、もう完全にハマった。
こういう、作品の独自性がはっきり感じられるタイプのアニメが大好きなんだ。

“hearing adhan at the first minutes hits me with some kind of nostalgia wtf?! i’m not even muslim lmao”
最初の数分でアザーンが聞こえてきた瞬間、なぜか懐かしさみたいなものにぶん殴られた。
なんでだよ!?
俺ムスリムですらないのに笑

“And little Sitara looks absolutely adorable. I do wonder where this show is going. I thought this was going to be about Sitara becoming a scholar, but that ending scene definitely has me worried. Welp, on to Episode 2!”
小さなシタラが本当にめちゃくちゃ可愛い。
この作品がどこへ向かっていくのか気になるな。
シタラが学者になっていく話なのかと思っていたけど、あのラストシーンはかなり不安になる。
さて、第2話へ行くか!

“Side note: I did not expect a sneaky Marie Kondo reference from the subs. xD”
余談だけど、字幕でこっそり※マリー・コンドウネタが出てくるとは思わなかった。
笑った。

※マリー・コンドウ(近藤麻理恵)とは、世界的に活躍する片づけコンサルタントです。

笑い・ユーモア系

“”We do a lil educational trolling” – Muhammad with the bucket drop”
「ちょっとした教育的いたずらをするだけさ」
バケツを落とすムハンマド。

“*What’s so bad about someone who still can’t grow a beard setting foot in a woman’s room?*
Sitara’s got quite the wit at such a young age! Look at how flustered Muhammad got. Pretty funny how at first she acted like she’s intellectually challenged when she only responded with a smile when people talked to her.”
「まだ髭も生えないような人が、女の人の部屋に足を踏み入れることの何が悪いの?」
シタラはあんなに幼いのに、かなり機転が利くな!
ムハンマドがどれだけ動揺したか見てみろよ。
最初は人に話しかけられても笑顔で返すだけだったから、理解が遅い子のふりをしていたのもかなり面白い。

“The fact that she immediately starts sassing about that is great lol.”
そこで即座に皮肉を返し始めるのが最高だわ笑

“What’s more interesting was that they accurately used Persian instead of Arabic. Even the letter Muhammad sent was in Persian than Arabic. I wish they stressed that the Quran is in Arabic not Persian so it’s a lot harder for Iranians to memorize it and it’s a foreign language. ~~The biggest historical inaccuracy is the tomato in the courtyard. That fruit is American and won’t be seen for a few more centuries.~~ EDIT: nvm those were pomegranates not tomatoes lol”
もっと面白いのは、アラビア語ではなくペルシア語を正確に使っていたことだ。
ムハンマドが送った手紙でさえ、アラビア語ではなくペルシア語だった。
※クルーアンはペルシア語ではなくアラビア語だから、イラン人にとって暗記するのはずっと難しく、外国語なんだという点をもっと強調してくれたらよかった。
最大の歴史的不正確さは中庭にトマトがあったことだな。
あの果物はアメリカ大陸由来で、あと数世紀は見られないはず。
追記:いや、あれトマトじゃなくてザクロだったわ笑

※クルーアンとは、コーランとも呼ばれるイスラム教の根本聖典のことです。

“So that was just her acting, huh. I thought there might have been a language barrier.”
つまり、あれはただの演技だったのか。
言葉の壁があるのかと思ってた。

“Aha, doing this as a favor to get a discount makes sense.”
なるほど、値引きしてもらうためのお願いとしてやってたなら納得だ。

“That damned smile.”
あの忌々しい笑顔よ。

深い考察系

“It’s casual Modern Mongolian. However both have pretty heavy accents. The soldier is voiced by a native Mongolian but since he has lived in Japan for 20 years he has a very strong accent when speaking Mongolian. Also the subtitles were a little bit inaccurate. They never said “fools” and the phrasing is awkward. It’s obviously translated directly from Japanese. I don’t know who is voicing the noble here. If it’s a Mongolian then it’s obviously an Inner Mongolian accent. If it’s a Japanese then it’s very impressive. Since Inner Mongols speak Chinese daily their Mongolian also sounds very off or wrong to Outer Mongols. It’s very casual speech, something you’d never see in a historical Mongol movie made in Mongolia. The thumb ring on the Mongols is a very nice touch. In contrast to Western archers we use our thumbs to draw the bow.”
あれはカジュアルな現代モンゴル語だね。
ただ、どちらもかなり強いアクセントがある。
兵士の声優はモンゴル語ネイティブだけど、日本に20年住んでいるから、モンゴル語を話すときにかなり強い訛りが出ている。
それに字幕も少し不正確だった。
彼らは「愚か者」なんて言っていないし、言い回しもぎこちない。
明らかに日本語から直訳されている感じだ。
ここで貴族を演じているのが誰かは分からない。
もしモンゴル人なら、明らかに※内モンゴルのアクセントだ。
もし日本人ならかなりすごい。
※内モンゴルの人たちは日常的に中国語を話すから、彼らのモンゴル語も※外モンゴルの人間にはかなりズレて聞こえたり、間違って聞こえたりする。
かなり日常的な話し方で、モンゴルで作られた歴史映画ではまず見ないようなものだ。
モンゴル兵が親指用の指輪をしているのはすごく良い細部だね。
西洋の弓兵と違って、私たちは親指で弓を引くんだ。

※内モンゴルは、現在の「中国」に属する自治区であり、人口の大部分を漢民族が占めます。一方で外モンゴルは、独立した主権国家である「モンゴル国」を指し、モンゴル族が大部分を占める地域です。
ゴビ砂漠を境界として南側が「内」、北側が「外」と呼ばれてきた地理的区分が由来です。

“There’s a part of me that hopes this anime stays a bit under the radar (while still being successful of course) so that it’s never found by the worst people out there because I can already imagine the types of messages and hate that would be placed online if they saw a series where a muslim family had a blonde blue-eyed white woman as a slave.”
このアニメには、もちろん成功してほしいけど、少しだけ目立たないままでいてほしいと思っている自分もいる。
最悪な人たちに見つからないでほしいんだ。
だって、ムスリムの家族が金髪碧眼の白人女性を奴隷として持っているシリーズを見たら、ネット上にどんなメッセージやヘイトが投稿されるか、もう想像できてしまうから。

“Enjoying the artstyle and interested in where the story will go but rn i’m hoping to see when Sitara will leave or will be forced to leave soon because the “nice” family having slaves gives me mixed feelings. I appreciate the dose of reality the other slave gives Sitara by reminding her that they are property not people to their owners because there is no such thing as a nice slave owner (and I will always have appreciation of Vinland Saga for their perfect portrayal of that).”
アートスタイルは楽しんでいるし、物語がどこへ向かうのかにも興味がある。
でも今のところは、シタラがいつ出ていくのか、あるいは近いうちに出ていかざるを得なくなるのかを見たいと思っている。
だって「優しい」家族が奴隷を持っているというのは、複雑な気持ちになるから。
もう一人の奴隷が、彼女たちは主人にとって人間ではなく所有物なのだとシタラに思い出させる、あの現実の突きつけ方は良かった。
優しい奴隷所有者なんてものは存在しないからだ。
そして、そういう描写を完璧にやった『ヴィンランド・サガ』にはこれからもずっと敬意を持ち続けると思う。

“At the start we can see Sitara is not gullible. Willing to do whatever it takes for her freedom. She knows a slave is more sought out if she is more valuable. I love how Muhammad presents the idea of knowledge and the importance of it. I get the feeling this will be the main driving force of this anime in the pursuit of knowledge and how valuable that is.”
最初の時点で、シタラが騙されやすい子ではないことが分かる。
自由を得るためなら何でもする覚悟がある。
彼女は、自分に価値があればあるほど奴隷として求められることを理解している。
ムハンマドが知識という考え方と、その重要性を示す場面がとても好きだ。
知識を追い求めること、そしてそれがどれほど価値あるものなのかという点が、このアニメの大きな原動力になっていく気がする。

“Some fun things that caught my eye:
* When Sitara, whose name means “star”, first comes across Muhammad, he is holding a star-finder (i.e., Astrolabe).
* It was customary for mourners to wear black for a period of forty days. Afterwards, close relatives would gift the mourners new clothing and would have them freshen up.
* Muhammad’s letter seems properly written in Persian and feels stylistically appropriate for the period.
* Zumurrud is Persian for Emerald.”
目に留まった面白い点をいくつか。
・「星」を意味する名前を持つシタラが初めてムハンマドに出会うとき、彼は星を見つける道具、つまりアストロラーベを持っている。
・喪に服す人は40日間黒い服を着るのが慣習だった。
その後、近しい親族が喪に服していた人に新しい服を贈り、身なりを整えさせる。
・ムハンマドの手紙はきちんとペルシア語で書かれているように見えるし、時代的にも文体が合っている感じがする。
・ズムルッドはペルシア語でエメラルドを意味する。

“Opening OST was beautiful. I couldn’t figure out the adhan(?) and what was being said, so I’m excited for cultural contexts on the music (and fashion and architecture)!! Favorite part of historical dramas is seeing historians and cultural anthropologists in the community come out to do TED talks about what a series or movie got right and what they fudged with.”
オープニングのOST(オリジナルサウンドトラック)が美しかった。
アザーンらしきものや、何が言われていたのかは分からなかったから、音楽、そして服装や建築についての文化的背景が語られるのが楽しみ!!
歴史ドラマで一番好きなのは、コミュニティの歴史家や文化人類学者たちが出てきて、そのシリーズや映画が何を正しく描き、どこをぼかしたのかについて※TEDトークみたいに語ってくれるところなんだ。

※TEDトークとは、TED Talksと言って、世界中の専門家や著名人によるさまざまなプレゼンテーションを無料で視聴できる動画配信プロジェクトのことです。

“Also very curious if witch/magician is literal or more someone who has great knowledge/a sage.”
それと、魔女や魔法使いというのが文字通りの意味なのか、それとも優れた知識を持つ人、賢者のような意味なのかもすごく気になる。

“”Slave or no, seeking knowledge is the duty of every Muslim.””
「奴隷であろうとなかろうと、知識を求めることはすべてのムスリムの義務だ」

感動・共感系

“Tragic that they never got to see each other face to face again. I thought we’re going to get more moments of them bonding.”
二人がもう二度と顔を合わせることがなかったというのは悲劇的だ。
もっと二人が絆を深める場面が見られると思っていたのに。

“I really like that episode 1 took its time in establishing the relationship Sitara had with the family. Despite being a slave, she felt like family to them.”
第1話が、シタラとあの家族との関係をじっくり描いてくれたところが本当に好きだ。
奴隷であるにもかかわらず、彼女は彼らにとって家族のように感じられていた。

“It was a little sad when the narrator said he and Sitara never meet again. Hope he will still have a presence somehow. Could’ve been through the letters but that will not be possible now with the invasion.”
ナレーターが、彼とシタラは二度と会わなかったと言ったところは少し悲しかった。
それでも何らかの形で彼の存在が残っていてほしい。
手紙を通してならあり得たかもしれないけど、侵攻が起きた今となってはそれも無理だろうな。

“It’s a bit sad Muhammad and Sitara never see each other again apparently.”
どうやらムハンマドとシタラは二度と会わないらしいというのは、ちょっと悲しい。

“Beautiful premiere. This was my most anticipated show of the season and the first episode didn’t disappoint. The art looks so good and Sitara too – such a cutie.”
美しいプレミアだった。
今期で一番期待していた作品だったけど、第1話は期待を裏切らなかった。
アートが本当に良いし、シタラもすごく可愛い。

“Absolutely stunning visuals! It doesn’t feel like I’m watching an anime at all. The entire episode feels like a picture book come to life!”
本当に圧倒的な映像美!
アニメを見ている感じがまったくしない。
エピソード全体が、絵本に命が吹き込まれたみたいだった!

“Oh, this is *beautiful*.”
ああ、これは美しい。

“Everything about this show is stunning. The art in motion is so fluid, the characters so expressive… and with how dark the end of the episode was I’m curious to see where it goes from here.”
この作品は何もかもが見事だ。
動いているアートはとてもなめらかで、キャラクターたちも表情豊か。
そしてエピソードの終わりがあれほど暗かったから、ここからどこへ向かうのか気になって仕方がない。

引用元:
Reddit

海外の反応、いかがでしたか?
『天幕のジャードゥーガル』第1幕では、サイエンスSARUによる柔らかな映像表現や、アザーンから始まる印象的な導入に多くの視聴者が驚いていました。
一方で、シタラが置かれた奴隷という立場や、優しさと所有の関係に対する複雑な感情も多く語られていました。
特に「知識を得ること」がシタラにとって単なる勉強ではなく、生き延びるため、そして自由へ近づくための力として描かれている点に注目が集まっていました。
少し深掘りしてみましょう。

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哲学から見るアニメ『天幕のジャードゥーガル』

「知識によって魂は自由へ向かう」イブン・シーナーの獲得知性

“At the start we can see Sitara is not gullible. Willing to do whatever it takes for her freedom. She knows a slave is more sought out if she is more valuable. I love how Muhammad presents the idea of knowledge and the importance of it. I get the feeling this will be the main driving force of this anime in the pursuit of knowledge and how valuable that is.”
最初の時点で、シタラが騙されやすい子ではないことが分かる。
自由を得るためなら何でもする覚悟がある。
彼女は、自分に価値があればあるほど奴隷として求められることを理解している。
ムハンマドが知識という考え方と、その重要性を示す場面がとても好きだ。
知識を追い求めること、そしてそれがどれほど価値あるものなのかという点が、このアニメの大きな原動力になっていく気がする。

このコメントは、イスラーム世界を代表する哲学者イブン・シーナー(アヴィセンナ)の知性論と深く響き合っています。
イブン・シーナーは、人間の知性が段階的に磨かれ、最終的により高い知性へと近づいていく過程を重視しました。
その中でも「獲得知性」とは、学びと思考を通じて人間の魂が成長し、より自由で自立した状態へ向かうための重要な概念です。
シタラは奴隷という極めて不自由な立場に置かれています。
しかし彼女はただ運命に流されるだけではありません。
自分の価値を高めること、知識を身につけることが、自分の未来を切り開く力になると感じ取っていきます。
これは、知識の獲得が単なる情報収集ではなく、魂を物質的な制約や社会的な隷属から解放していく過程であるというイブン・シーナーの思想に重なります。
ムハンマドが語る「賢くなれば、何をすれば一番いいのかわかる」という考え方は、まさに知識が人間の自由を支えるという哲学的テーマを物語の中心に据えているのです。

「身分を超えて知を求める義務」アル・ガザーリーのイルム

“”Slave or no, seeking knowledge is the duty of every Muslim.””
「奴隷であろうとなかろうと、知識を求めることはすべてのムスリムの義務だ」

この言葉は、イスラーム思想家アル・ガザーリー「イルム(知識)」をめぐる考え方と強く結びついています。
アル・ガザーリーは、神の意志を正しく理解し、善く生きるために知識を求めることは、社会的身分や境遇に関わらず人間に課せられた重要な義務だと考えました。
そこでは、知識は一部の特権階級だけに許された装飾品ではありません。
貧しい者であれ、弱い立場の者であれ、奴隷であれ、人間が自らの魂を整え、正しい判断へ向かうために必要なものなのです。
シタラにとって勉学は、ただ主人の家で役に立つための技能ではありません。
それは、自分の尊厳を守り、世界の中でどう生きるべきかを選ぶための道でもあります。
「奴隷であろうとなかろうと」という言葉が重いのは、知識の前では人間の魂の価値が身分によって消えるわけではない、という倫理がそこにあるからです。
第1幕は、その思想をシタラの幼い眼差しを通して、静かに、しかし力強く描いていました。

「優しさでは消えない支配の構造」イブン・ハルドゥーンの文明論

“Enjoying the artstyle and interested in where the story will go but rn i’m hoping to see when Sitara will leave or will be forced to leave soon because the “nice” family having slaves gives me mixed feelings. I appreciate the dose of reality the other slave gives Sitara by reminding her that they are property not people to their owners because there is no such thing as a nice slave owner (and I will always have appreciation of Vinland Saga for their perfect portrayal of that).”
アートスタイルは楽しんでいるし、物語がどこへ向かうのかにも興味がある。
でも今のところは、シタラがいつ出ていくのか、あるいは近いうちに出ていかざるを得なくなるのかを見たいと思っている。
だって「優しい」家族が奴隷を持っているというのは、複雑な気持ちになるから。
もう一人の奴隷が、彼女たちは主人にとって人間ではなく所有物なのだとシタラに思い出させる、あの現実の突きつけ方は良かった。
優しい奴隷所有者なんてものは存在しないからだ。
そして、そういう描写を完璧にやった『ヴィンランド・サガ』にはこれからもずっと敬意を持ち続けると思う。

このコメントが指摘しているのは、個人の優しさと社会制度の残酷さが同時に存在してしまうという、非常に重い問題です。
ここで思い浮かぶのが、歴史家であり思想家でもあるイブン・ハルドゥーンの文明論です。
イブン・ハルドゥーンは、国家や文明の成り立ち、支配と被支配の関係を、理想論だけではなく現実の力学として分析しました。
人間社会では、征服、所有、身分制度といった構造が生まれ、その中で人が人を支配する関係が制度として固定されていきます。
第1幕のファーティマたちは、少なくともシタラに対して残酷な人物としてだけ描かれているわけではありません。
むしろ彼女に衣食住を与え、学ぶ機会すら示しています。
しかし、それでもシタラが奴隷であるという事実は消えません。
別の奴隷が突きつける「私たちは人ではなく所有物なのだ」という現実は、個人の善意によって制度の非対称性が消えるわけではないという冷たい真実を示しています。
この複雑さこそ、『天幕のジャードゥーガル』第1幕がただの心温まる出会いの物語では終わらない理由です。
優しさの中にある支配、学びの中にある生存戦略、そして文明の中に組み込まれた暴力。
そのすべてが、シタラの物語を重層的にしています。

まとめと感想

『天幕のジャードゥーガル』第1幕は、柔らかな絵柄と美しい映像に包まれながらも、描いているテーマは非常に重いものでした。
母を亡くし、故郷から遠く離され、奴隷として生きることになったシタラ。
その彼女が、ファーティマやムハンマドとの出会いを通して「知識」という力に触れていく流れは、とても静かでありながら強い余韻を残します。
海外の反応でも、アートスタイルやアザーンの美しさに感動する声が目立つ一方で、奴隷制度の描写や、優しい家族が奴隷を所有しているという構造への複雑な受け止め方が多く見られました。
特に、シタラがただ守られるだけの存在ではなく、自分の置かれた状況を見極め、自由のために何が必要かを考え始めている点は、この作品の大きな魅力だと思います。
第1幕の段階で、知識、信仰、身分、所有、自由といったテーマがすでに濃密に絡み合っており、ここからシタラがどのような道を歩んでいくのか目が離せません。

引き続きこのブログでは第2幕も海外の反応をお届けしますのでお楽しみに!

天幕のジャードゥーガル 関連グッズ

©トマトスープ(秋田書店)/天幕のジャードゥーガル製作委員会


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