アニメ『日本三國』第7話「金沢夜襲」
聖夷軍による九頭竜城への侵攻をきっかけに、聖夷と大和の戦の火蓋が切られました。
異変を察知した龍門率いる大和軍本隊は進軍を中断。
一方、先行していた殿継たちは、開戦の事実を知らぬまま聖夷領のただ中で長尾武兎惇による歓待を受けていました。
海外では今回も、衝撃と悲鳴、そして政治的な読み合いへの考察で大きく盛り上がっていました。
さっそくRedditを中心とした海外の反応を見て行きましょう。
後半では海外の反応から哲学的考察をしていきます。ぜひ最後までお付き合いください!
アニメ『日本三國』第7話 海外の反応|なんて意外な展開なんだ‼マジでとんでもない傑作回‼
海外の反応まとめ【ネタバレあり】
衝撃・驚きの反応
“Holy fucking peak. Didn’t think it could get better but MAN it just keeps going up.”
マジでとんでもない傑作回。
これ以上良くなるとは思ってなかったのに、いやもう、どんどん上がっていくじゃん。
“The “One unkempt man in a robe” was obviously going to come into play and save the day but I still lowkey expected Sugoh and Taira to just die righ then and there. We lost the Castle defenders from last episode, Taira’s bff and Nagao, this show does not care about killing off named characters so far.”
「あのだらしないローブ姿の男」が後で効いてきて窮地を救うのは明らかだった。
それでも内心では、菅生と平がその場で普通に死ぬんじゃないかと思ってた。
前回の城の守備兵たち、平の親友、そして長尾まで失ったし、この作品はいまのところ名ありキャラを殺すことにまったくためらいがない。
“yeah, i was scared when sugoh was talking about his newborn baby loll. seems almost a given for seinen shows like this to just kill off a hopeful moment”
うん、菅生が生まれたばかりの赤ん坊の話をしてた時は怖かったわ。
こういう青年向け作品だと、希望のある瞬間をそのまま殺しにくるのがほぼお決まりみたいなところあるし。
“Damn, I’m surprised how they endeared me to that little booger brat. lol”
くそ、あの鼻たれ小僧にここまで愛着を持たされるとは思わなかった。笑
“I can’t believe they just slimed Tama right then and there this episode 😭💔”
この回でタマをあんなふうにその場でやってしまうなんて信じられない😭💔
“sugoat holy shit”
スゴート、やばすぎる。
“no side characters have plot armor in this show”
この作品、脇役にプロットアーマーなんて存在しないな。
“They didn’t bring enough men to take down Sugoh. Bro was tied up and absolutely stomped those 4 dudes. Absolute monster.”
菅生を倒すには人数が足りなかったな。
あいつ縛られてたのに、あの4人を完全に叩き潰した。
完全に化け物だ。
笑い・ユーモア系
“This show might actually just be about old men aurafarming disguised as a military drama.”
この作品、実は軍事ドラマの皮をかぶった、おじさんたちのオーラ稼ぎアニメなのかもしれない。
“I propose a national funeral day for the hot glasses lady”
あの美人メガネのお姉さんのために、国民追悼日を制定することを提案します。
“Sugoh claiming he isn’t a superhuman is a big fat lie with the way he slaughtered the soldiers after him🧍♀.”
菅生が自分は超人じゃないって言ってたの、大嘘すぎる。
追ってきた兵士たちをあんなふうに斬り倒しておいて🧍♀。
“Chekhov’s thief (with the gun) stole the life of the guy who brushed him off lmao”
チェーホフの泥棒、銃持ちが、自分を軽くあしらった男の命を盗んでいったの笑う。
“Misumi looked at the frog and I decided to google “Frog Military Stragegy” and there exists something like that irl LOL.”
三角がカエルを見てたから、「Frog Military Stragegy」ってググってみたんだけど、現実にもそれっぽいものが存在してて笑った。
“The final boss for Seii could very well be Sugoh running on two sugar cubes (arms optional)”
聖夷のラスボス、角砂糖2個で動く菅生でも全然ありえる。
腕はあってもなくても可。
“Nagao absolutely bottled it in the last minute man.”
長尾、最後の最後で完全にやらかしたな。
“Ah, F you. I wanted to keep loathing on snotty Taira brat.”
ああ、ふざけんな。
あの生意気な平のガキのこと、ずっと嫌いでいさせてほしかったのに。
深い考察系
“My guess is that lil Taira is killed by his dad at some point after returning. I think papa Taira expected his son to be killed in Kanazawa and that would justify him taking over Ryumon’s command and invading Seii.”
自分の予想では、小さい方の平は帰還後のどこかで父親に殺されるんじゃないかと思う。
平の父親は、息子が金沢で殺されることを見込んでいて、それを口実に龍門の指揮権を奪い、聖夷へ侵攻するつもりだったんじゃないかな。
“I do wonder what Aoteru realized. Is there someone else besides Taira that could mobilize forces? I am leaning more towards an Imperial Edict but it’s going to take a lot of convincing on the Emperor for that to happen.”
青輝が何に気づいたのかは気になる。
平以外に兵を動かせる人物がいるのか?
自分はむしろ勅命の可能性に傾いているけど、それを実現するには天皇をかなり説得しなきゃいけないだろうな。
“Supporting this, Kaku did say previously that Aoteru should “Lie in firewood and persuade the heavens.” I remember that Ancient Chinese Emperors were referred to as “Sons of Heavens” for they rule under the Divine Mandate.”
これを裏づけるように、賀来は以前、青輝に「薪に臥して天を説け」と言っていた。
古代中国の皇帝は、天命のもとに統治する存在として「天子」と呼ばれていたのを覚えている。
“I think Taira expected it. Aoteru and Asama did speculate that the protests were orchestrated by someone so there will be pressure that will allow Taira to rally troops to the rescue.”
平は予想していたんだと思う。
青輝と阿佐馬も、抗議活動は誰かに仕組まれているんじゃないかと推測していたし、その圧力を利用して平が救援のために兵を集められるようにしたんだろう。
“basically the fat taira is a really cunning guy, he probably knows ryumon was right about not attacking seii, the only reason he still went on and forced the invasion is if he probably has some plans for it.”
要するに、太った方の平はかなり狡猾な男なんだろう。
龍門が聖夷を攻めない判断をしたのは正しいと、たぶん本人もわかっている。
それでも侵攻を強行したのは、そこに何か計画があるからなんだと思う。
“For his part, Muuton tipped his hand too early. Dude should never have deviated from the plan. Now the city’s fallen and Wajima is the one in trouble.”
武兎惇の側は、手の内を明かすのが早すぎた。
あいつは絶対に計画から外れるべきじゃなかった。
結果として街は落ちたし、今度は輪島の方が危うくなっている。
“Nagao messed up though, I wonder how Wajima is going to react to this or did she plan for something like this with that handwritten letter. She’s a lot more cunning than she appears, so I wouldn’t be surprised she used Nagao’s feelings.”
長尾はやらかしたな。
輪島がこれにどう反応するのか気になる。
それとも、あの手紙でこういう展開まで計算していたんだろうか。
彼女は見た目よりずっと狡猾だから、長尾の感情を利用していたとしても驚かない。
“I think the Tonotsugu scene is a good reminder that even the most antagonistic characters aren’t always as they seem in this story… we know from Tamaki’s own words that he suffered greatly from racial discrimination, but from the way he spoke to and of him, we can tell that Tonotsugu considered him a trusted friend.”
殿継の場面は、この物語ではどれだけ敵対的に見えるキャラでも、必ずしも見た目通りではないという良いリマインダーだったと思う。
玉置自身の言葉から、彼が人種差別に大きく苦しんできたことはわかっている。
でも殿継の彼への話し方、彼について語る様子を見ると、殿継は玉置を信頼できる友人だと思っていたことがわかる。
感動・共感系
“What’s with this series making me attached to characters then killing them off. I know I should have expected better but still😭. RIP Sato, Hiraizumi and Tamaki🕊”
このシリーズ、キャラに愛着を持たせてから殺してくるの何なの。
もっと覚悟しておくべきだったのはわかってるけど、それでもつらい😭。
佐藤、平泉、玉置、安らかに🕊
“I do feel sorry for Tonotsugu. At the end of the day, he’s still a kid and unlike his father, he seems to care for his men. It must be really painful to learn that his father did not tell him the full danger he’s walking into. Sugoh carrying him made him look so much his age and I teared up a bit with that shot🥹.”
殿継のことは本当に気の毒に思う。
結局のところ、彼はまだ子どもだし、父親とは違って自分の部下を大切にしているように見える。
父親が、自分がどれほど危険な場所に向かっているのかを全部教えてくれていなかったと知るのは、本当にきついはず。
菅生に抱えられている彼は、すごく年相応に見えて、あのカットでちょっと泣きそうになった🥹。
“Knew a miracle for Castellan Sato would’ve a pipe dream but it still stings.”
城代の佐藤に奇跡が起きるなんて夢物語だとはわかっていた。
それでもやっぱり胸に刺さる。
“i hope the kid turns a new leaf from this. im glad sugoh didn’t die. and man, the borderland troops are hard carrying yamato”
あの子には、これをきっかけに心を入れ替えてほしい。
菅生が死ななくて本当によかった。
それにしても、辺境の兵たちが大和をめちゃくちゃ支えてるな。
“Also RIP Castellan Sato and his soldiers. I knew they had no chance of survival, but they did good against overwhelming forces.”
そして城代の佐藤と兵士たちに安らぎを。
生き残る見込みがないのはわかっていたけど、圧倒的な戦力を相手によくやったと思う。
“As bratty as Tonotsugu may be, it must’ve been pretty heavy for him to swallow his pride and beg in such a manner to someone he’d just belittled throughout the entire mission. Have to give him credit for that.”
殿継がどれだけ生意気だったとしても、任務中ずっと見下していた相手に、あんなふうにプライドを飲み込んで頼み込むのは相当重かったはず。
そこは評価していいと思う。
“What a surprising turn of events, Tonotsugu actually got humbled and apologized to Sugoh out of his own volition. I’m glad he was able to realize he was wrong and knew to go to him when this all happened”
なんて意外な展開なんだ。
殿継が本当に打ちのめされて、自分の意思で菅生に謝った。
自分が間違っていたと気づけたこと、そしてこんな事態になった時に菅生のところへ行くべきだとわかっていたことが嬉しい。
“It’s sad about Tamaki, it did seem like flags were being raised, but I was hoping Sugoh would have said something sooner. It was interesting to learn he was playing a character”
玉置のことは悲しい。
フラグが立っているようには見えていたけど、菅生がもっと早く何か言ってくれたらと思ってしまった。
彼がキャラを演じていたとわかったのは興味深かった。
引用元: Reddit
おまけ
ここでは作中で描かれた言葉についての解説をします。
いざは常、常はいざなり
菅生と玉置がお互いに子供が生まれたこと、守らないといけない家族がいることを語り合っている時に菅生が言った言葉です。
これは、常在戦場ということわざと同じ意味です。
常在戦場とは、”いざ”という土壇場は常にあると思い、いつ”いざ”が来ても良いように準備しておくこと。
常に緊張感を持って、気を緩めるな、という意味になります。
その言葉の後に、玉ちゃんがあのような目にあってしまったのが、なんとも辛いですね…。
蹉跌をきたし、後世に汚名を残す…
この言葉は、殿継が菅生に向かって話している時に使った言葉です。
蹉跌という言葉は、日常ではあまり耳にしない言葉ですが、挫折とか失敗という意味ですが、蹉も跌も同じような感じが二つ重なっていることから、挫折や失敗よりもさらに重い感じになります。
殿継の心からの反省をよく表している言葉です。
海外の反応、いかがでしたか?
今回は、九頭竜城の陥落、金沢での策略、殿継の変化、そして菅生の圧倒的な強さにコメントが集中していました。
特に、殿継というキャラクターをただの嫌な若君として終わらせず、痛みや喪失を通して別の顔を見せたことに反応している声が多かった印象です。
少し深掘りしてみましょう。
海外の反応と哲学考察を組み合わせた動画をYoutubeで毎週公開しています。
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哲学から見るアニメ『日本三國』第7話
「息子すら政治の駒にするのか」マキャヴェリの現実主義
“My guess is that lil Taira is killed by his dad at some point after returning. I think papa Taira expected his son to be killed in Kanazawa and that would justify him taking over Ryumon’s command and invading Seii.”
自分の予想では、小さい方の平は帰還後のどこかで父親に殺されるんじゃないかと思う。
平の父親は、息子が金沢で殺されることを見込んでいて、それを口実に龍門の指揮権を奪い、聖夷へ侵攻するつもりだったんじゃないかな。
このコメントは、イタリアの思想家 ニッコロ・マキャヴェリの マキャヴェリズムを思い出させます。
マキャヴェリは『君主論』において、君主が国家を維持し、権力を守るためには、時に道徳的な善悪を超えて冷徹に判断しなければならないと論じました。
今回の平殿器をめぐる海外の考察は、まさにその非情な政治の感覚に触れています。
もし父が息子の危険を知りながら、それを大義名分のために利用していたのだとすれば、そこにあるのは親子の情ではありません。
あるのは、戦争を動かすための口実、龍門の判断を覆すための圧力、そして権力を奪い取るための計算です。
息子の死すら、政治的なカードになりうる。
『日本三國』の怖さは、敵味方の戦闘だけではなく、味方陣営の内側にもこのような冷たい権力闘争が潜んでいる点にあります。
平殿継がまだ子どもとしての弱さを見せた一方で、その背後にいる大人たちは国家や軍の論理で動いている。
この落差が、第7話の痛みをより強くしていたように感じます。
「敵役にも顔がある」レヴィナスの他者の顔
“I think the Tonotsugu scene is a good reminder that even the most antagonistic characters aren’t always as they seem in this story… we know from Tamaki’s own words that he suffered greatly from racial discrimination, but from the way he spoke to and of him, we can tell that Tonotsugu considered him a trusted friend.”
殿継の場面は、この物語ではどれだけ敵対的に見えるキャラでも、必ずしも見た目通りではないという良いリマインダーだったと思う。
玉置自身の言葉から、彼が人種差別に大きく苦しんできたことはわかっている。
でも殿継の彼への話し方、彼について語る様子を見ると、殿継は玉置を信頼できる友人だと思っていたことがわかる。
このコメントは、フランスの哲学者
エマニュエル・レヴィナスが語った
「他者の顔」という考え方につながります。
レヴィナスにとって、他者とは自分の理解や分類の中に完全には収まりきらない存在です。
私たちは、相手を「敵」「嫌なやつ」「差別する側」「権力者の息子」といったラベルで見てしまいます。
しかし、相手には相手の顔があり、記憶があり、誰かとの関係があります。
殿継はこれまで、傲慢で未熟な人物として描かれてきました。
その態度に苛立った視聴者も多かったはずです。
けれど第7話では、彼が玉置をただの部下や道具としてではなく、信頼できる友人として見ていたことが浮かび上がりました。
ここで視聴者は、殿継を単なる嫌な若君として処理できなくなります。
嫌な人物にも、大切な人を失う痛みがある。
未熟な人物にも、信頼や友情がある。
レヴィナス的に言えば、殿継はラベルの向こう側から「顔」を持って現れたのです。
だからこそ、海外視聴者が「嫌いでいさせてほしかった」と反応したのも自然だったと思います。
この作品は、視聴者が安心して誰かを憎むことを許してくれません。
「プライドを捨てて助けを乞う」エピクテトスのストア哲学
“As bratty as Tonotsugu may be, it must’ve been pretty heavy for him to swallow his pride and beg in such a manner to someone he’d just belittled throughout the entire mission. Have to give him credit for that.”
殿継がどれだけ生意気だったとしても、任務中ずっと見下していた相手に、あんなふうにプライドを飲み込んで頼み込むのは相当重かったはず。
そこは評価していいと思う。
このコメントは、ストア派の哲学者 エピクテトスの 「権内と権外の区別」を思い出させます。
エピクテトスは、人間が本当に支配できるものは、自分の判断や意志の選択だけだと考えました。
死の危険、他人の評価、過去の失敗、すでに起きてしまった出来事は、自分の自由にはなりません。
しかし、その状況の中でどう振る舞うかだけは、自分の選択として残されています。
殿継は、菅生を見下してきました。
立場や血筋に守られ、相手を軽んじる態度を取り続けてきた人物です。
それでも、玉置を失い、自分の無力さを突きつけられた時、彼は菅生に助けを求めました。
それは、かっこいい行為ではありません。
むしろ屈辱的で、自分の過去の態度と向き合わざるを得ない行為です。
けれど、その瞬間に殿継は、守れなかった過去や父の思惑ではなく、今自分にできる最善の選択を取りました。
プライドを捨てる。
謝る。
助けを乞う。
それはストア派的に見れば、外側の混乱の中で自分の意志だけは手放さなかった姿でもあります。
第7話の殿継は、弱く、未熟で、痛々しい。
だからこそ、初めて人間らしく見えたのかもしれません。
まとめと感想
『日本三國』第7話「金沢夜襲」は、戦場の恐怖と政治の冷酷さ、そして人間の変化が一気に描かれた濃い回でした。
九頭竜城の防衛側には奇跡が起こらず、名ありキャラにも容赦なく死が訪れる。
その一方で、菅生の圧倒的な戦闘力や、殿継の心境の変化が強烈な印象を残しました。
海外の反応では、菅生を「怪物」と呼ぶ声、殿継に対して「嫌いでいたかったのに」と戸惑う声、そして平家の政治的な思惑を読む考察が目立っていました。
特に印象的だったのは、殿継がただの嫌な若君ではなく、友を失い、自分の無力さを知り、プライドを捨てて助けを求める存在として描かれた点です。
戦争は人を成長させるというより、人の未熟さや弱さを無理やり露出させるものなのかもしれません。
そしてその裏側では、大人たちの権力争いが進んでいる。
戦場で泣く子どもと、政治の盤面を動かす大人。
この対比こそが、第7話の残酷さだったと思います。
次回、青輝たちがこの戦局をどう読み、どう動くのか。
そして殿継が今回の喪失を経て本当に変わるのか。
引き続きこのブログでは第8話も海外の反応をお届けしますのでお楽しみに!
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